国会に一度も出席していないNHK党のガーシー参院議員は2月21日、懲罰委員会で「議場での陳謝」の処分とすることが決まりました。
ただ、今後は最も重い処分である「除名」となる可能性も出ています。一方、所属するNHK党への処分はどうなるのか?解説します。
ガーシー議員は「除名」の可能性も
熊崎風斗キャスター:
まず国会議員の懲罰についてみていきます。重い順番から「除名」「登院停止」「議場での陳謝」「議場での戒告」の4段階になるということです。
過去に処分された国会議員には…
<1950年 小川友三 参院議員(除名)>
極めてまじさめ欠く発言、および本会議で予算案に反対を表明も採決で賛成票を投じる
<1951年 川上貫一 衆院議員(議場での陳謝)>
GHQの占領政策を批判。演説内容も捏造と指摘され陳謝処分出るも拒否し、最終的には「除名」に
<1994年 山口敏夫 衆院議員(議場での陳謝)>
予算委員長に氷水を投げつける
<2000年 松浪健四郎 衆院議員(登院停止)>
本会議場で野党席に向けコップの水をかける
<2013年 アントニオ猪木 参院議員(登院停止>
国会開会中に北朝鮮へ渡航
などがありました。
ガーシー議員の「議場での陳謝」ですが、22日の参院本会議で正式決定の見込みということになります。これに応じない場合は「除名」になる可能性もあるということです。
“国会にも一度も出席せず”処分の具体的な理由は?
熊崎キャスター:
では国会欠席でなぜ処分されるのでしょうか?改めて整理します。NHK党のガーシー参院議員は、2022年7月の参院選「比例」で初当選を果たします。選挙期間から現在に至るまでUAEのドバイに滞在していて、国会に一度も出席していません。当選公約は「当選しても日本へ帰らず海外で政治活動をしていく」などとしていて、結果的に28万7714票を獲得して、比例で初当選を果たしました。
当院しない理由について、2022年12月に自身のSNSで「海外でSNSを利用して政界・経済・芸能あらゆる業界の不正を暴露し裁いていくことで、この国の不満を一つ一つ解消していきたい。これが私に投票して頂いた皆様との約束であり理解を頂いている」とし、“国会に登院しないこと”が公約だったと主張しています。
懲罰について国会法では…
議員が正当な理由なく
・召集日から7日以内に召集に応じない
・会議または委員会に欠席など
した場合、議長が出席を求める「招状」を発出します。この要請にも応じないと、懲罰委員会に付託される流れになっています。
■「勘違いすな」ガーシー議員の矛先は鈴木宗男氏にも
ガーシー議員は、今回の懲罰委員会に対しても自身のSNSで不満を述べています。
ガーシー議員のSNS
「オレをやめさせれるのはムネオハウスやなくオレに票入れてくれた有権者だけや!勘違いすな」
参議院懲罰委員会・鈴木宗男委員長を“ムネオハウス”と呼んで、このような文言を書き連ねたということです。
鈴木委員長は、これを受け「意見があるなら出てきて言って頂きたい“何とかの遠吠え”みたいな話は私は受け付けない」と受け流す構えを見せています。
ガーシー議員の不満の矛先は他にも向いています。
ガーシー議員のSNS
「居眠りしてるやつにももちろんこれから懲罰してや?他のきてない議員もやで?特別扱いは勘弁してやーw」
と、登院しても居眠りしている議員などにも懲罰を要求しているということもありました。
居眠りなどは処分の対象にはならないのか?星さんに聞きました。
星氏「現状のルールでは処分することはできない。最終的には有権者の判断に委ねるしかない」ということです。
■「NHK党」への処分は?
熊崎キャスター:
今後、除名の可能性もあるということですが、党側に処分はあるのでしょうか?
NHK党・立花孝志党首は「(除名になった場合は)斉藤くんを次の繰り上げ当選にするということは決めております」と2月17日に発言しています。
仮にガーシー議員が除名となった場合、NHK党・比例名簿4位の斉藤健一郎副党首が繰り上げ当選となりますが、党の議席数に変化はないということです。党として責任は追及されないのか?星さんによると「政党自体を処分することはない。次の選挙で有権者がどう判断するかが大切」ということです。
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